この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。
スマホのカメラではなかなか綺麗に撮影できない一つが夜景撮影です。
特に露光時間を調整して光の軌道を写す写真などはスマホではなかなか撮れません。
一眼・ミラーレスカメラを買ったらぜひ撮っておきたいシーンの一つです。
夜景の撮影に少し難しい印象を持たれている方もおられますが、覚えることは少ないのでこの記事を読んだらぜひ挑戦してみてください。また、夜景の撮影技術を応用することで、暗いシーンを自然と明るく撮影したり、星空の撮影、水面の撮影など多くの撮影に活用することが可能です。
この機会に撮影方法を覚えていってください。
夜景撮影はなぜ綺麗に撮れない?

夜景撮影が綺麗に撮れない原因は「暗いから」です。当たり前のことなのですが重要なポイントです。
逆に昼間の撮影は太陽光などで十分に明るいため、一眼などのカメラやスマホでもなんでも綺麗に撮影することが可能です。
夜間の暗いシーンを綺麗に撮るには昼間の撮影と同様に写真に光をできるだけ多く取り込むことで綺麗に撮影することが可能です。
逆に言うと、「写真に光をできるだけ多く取り込む」というのができていないと綺麗に夜景を撮ることができません。
光が十分に取り込めていないと、全体的に暗くなったり、イルミネーションや街灯など明るい部分だけが写って暗い部分が真っ黒で撮影されてしまいます。
光を十分に取り込むことで全体的に明るく綺麗な撮影を行うことができます。ではどうやって光を取り込んで明るく撮影するかが夜景撮影のポイントとなります。
夜景撮影のポイントは2つ
最初に結論から書いておくと、その2つのポイントは「シャッター速度」と「ISO感度」になります。
- シャッター速度
- ISO感度
ここで述べているポイントは光を多く取り込むために重要なポイントです。
ここでカメラの知識がある方は「あれ?」と思われたかもしれません。
そうです。明るさの調整が行える設定はあと一つあります。それは「絞りの調整」です。
- シャッター速度を遅くする
- 絞りを開く(F値を下げる)
- ISO感度をあげる
ただ、今回は絞りの調整はあえて抜かしています。
それは夜景の撮影時には絞りをある程度絞る必要があるためです。
※このあたりが何をいっているのか分からない場合は以下の記事を読むと良いです。

また、夜景撮影するならマニュアルモードでの撮影もできるようになっておくと良いです。撮影の幅が広がりますよ。

夜景撮影時にはF値は8前後が理想

単純に明るく撮影しようとF値を下げてしまうと、確かに明るくはなりますが、ピントが一箇所にしか当たらずに他がボケた写真になってしまいます。
そのため、多少値が前後することはあるとは思いますが、F値は8前後に設定すると全体的にピントのあった比較的綺麗な夜景を撮影することができます。
※ここではあまり触れませんが、F値によって、光のキラキラ具合が変化します。F値をあげると全体にピントが合うようになりますが、あげすぎるとイルミネーションなどの光がギラギラしたものになりがちなのでF値は6〜11程度で撮影すると良いです。慣れてきたらあえてF値に変化をつけて撮影するのも面白いと思います。
F値が決まってくるとあと明るさを調整できるのは「シャッター速度」と「ISO感度」の設定になります。
なので僕がポイントとしてあげているのはこの2点になります。
※もちろん場合によってはF値を多少前後させて撮影することもありますが、基本はF8と覚えておいてください。
明るさはシャッター速度で調整するのが理想

ISO感度はあげると写真が明るくなりますが、写真にノイズが発生しやすくなります。そのため、可能な限り小さい値で設定するのが良いです。
ISOを可能な限り小さくした状態で写真を明るく撮影するとなると残りの設定はシャッター速度の調整になります。
シャッター速度を遅くすればするほど明るい写真が撮れるようになります。
ただ、シャッター速度を遅くすると問題になってくるのが「手振れ」問題です。
使用するカメラやレンズにもよりますが、おおよそ1/30よりシャッター速度を速くすると手振れしやすくなります。
そこで必要となってくるのが「三脚」などのカメラを固定する器具です。
夜景撮影に三脚を使用している人が多いのはこういった理由からになります。もちろんカメラが固定できれば良いので場面によっては三脚がなくても撮影自体は可能ですが、三脚があればだいたいの場所での撮影が可能になります。
三脚持っていない人も多いと思いますが、簡単なものでも持っておくと重宝したりします。僕の場合は大きい三脚持ち歩くのが嫌なので小型の三脚を使用しています。これがあると手すりとか木の枝とかあらゆるところにカメラを固定することができてある意味普通の三脚より使い方の幅は広いです。
もちろん普通の三脚でも良いです。普通の三脚だと手すりとか上記のゴリラポッドが設置できないところでも設置可能です。無難といえば無難。ちなみに僕は両方持ってます。
手振れが発生する場合はISOを設定する
基本はシャッター速度を遅くして三脚を使うといっても、三脚を持っていない人や三脚が使えないシーンというのはあると思います。
そこで設定するのがISOです。言わば最終手段ですね。
手振れが発生しない程度にシャッター速度をギリギリまで遅くして、ISOで明るさの調整を行います。
ISOをあげたからといってすぐに写真がノイズだらけになることも無いので少しずつ様子を見ながらあげて見てください。
どの程度までノイズが発生しないかは「カメラ本体の性能」によります。ISO1600からノイズがちらほら出始める機種もあれば、ISO6400まであげてもノイズが発生しない機種もあります。
何かしらの定義があるわけでもないので実際に撮影してノイズがのっていないかを確認しながら自分のカメラがどの程度まで撮れるかチェックして見てください。
(ノイズがのっているかどうかも人によって感じ方が異なるというのもあるので)
参考までに僕が使用しているSONYのα6500とかはISO6400ぐらいまでであればなんとかいけるかなといったところです。
まとめ
今回記載した内容はまとめると次のような感じです。撮影方法自体は簡単ですね!
夜景を綺麗に撮る方法
・全体を綺麗に撮るため絞りをF8に設定
・シャッター速度で明るさを調整
・手振れする場合はISOをあげる
シャッター速度を遅くするには基本的には三脚は必須です。三脚を使うだけで撮れるシーンや絵は広がるのでこれを気に購入されることをオススメします。
よくある光の軌道を撮影するのも三脚を使ってシャッター速度を20秒とかに設定するだけなので。
先日六本木ミッドタウンの夜桜見てきたときに撮ってきたの載せておきます。
※先ほど紹介した三脚で手すりに固定してシャッター速度を20秒にして撮影しています。
※圧縮しているので画質悪いかもです。

あとは「星空を綺麗に撮影する」「花火を綺麗に撮影する」「水面を綺麗に撮影する」「動いている人を消す」ことも三脚を使用することで可能となります。ここは機会があればまた記事にして紹介します。
あわせて読みたい撮影テクニック
THE一眼っぽい背景をボカす撮影はコツさえ掴めば誰でも撮れます!

背景をぼかす技術を応用すると綺麗な玉ボケも撮影可能!

室内で明るくふんわりとした雰囲気の写真を撮りたいならストロボを使ってみよう!

カメラの知識を動画でわかりやすく学ぶならUdemyがオススメ!
