この記事を読むのに必要な時間は約 22 分です。
プロジェクターの選び方って難しい印象をお持ちの方が多いと思います。
「どこを見て、何を基準に判断すればいいのか。。」
「コントラスト比だとか、ルーメンだとか、画像の解像度だとか聞いたことはあるけど実際どれが良いの?」
そんな悩みを抱えているあなたに同様に悩んでいた僕が調べ上げたプロジェクター購入時に見るべきポイントをまとめています。
最終的に僕が購入した製品と、その製品を購入するに至った理由などを記載しています。この記事を読めばプロジェクターを選ぶ際にスペックから判断を行うことができるようになるはずです。
また、新製品が出た際にも自分の知識で製品の基本能力については判断できるようになるかと思います。
ホームシアター用プロジェクターとは
実際にプロジェクターを買おうと思って見ていると目につくのが、「ホームプロジェクター」と「ビジネスプロジェクター」です。この両者の違いはなんなのか?「ホームプロジェクターっていうけど、他のプロジェクターとは何が違うの?」ってところから説明していきます。
プロジェクターとは
スクリーンに映像を投射する投影機のことです。パソコンやDVD、ブルーレイ、スマートフォンなどの機器と接続し、映像信号を受け取って映像を投影します。
プロジェクターはディスプレイの一種でもあるのでテレビで写せる映像はたいていプロジェクターでも写せます。もちろん地上波とかもDVDやブルーレイのレコーダーと接続することで投影可能です。

「ビジネス用」と「ホームシアター用」のプロジェクターの違いとは

ビジネス用とホームシアター用で異なるのは「投影する映像の種類」です。ビジネス用はビジネスの場で使われるため、投影する映像はテキストやグラフを用いた資料であることが大半です。また、パソコンとプロジェクターを接続して映像を投影することがメインになります。
それに対して、ホームシアター用で投影する映像は、主に映画やアニメ、ドラマなどが中心になります。映像源も動画配信サービスやブルーレイプレーヤーやスマートフォンなどがメインになります。
このように、ビジネスの場と家庭では「投影する映像」も「プロジェクターと接続する媒体」も異なるため、それぞれ最適化された仕組みになっています。
両者の特徴を見ると違いがわかりやすいかと思います。
→パソコンの画面に合わせて作られています。
・ルーメン(明るさ)の値が大きい
→大ホールでの投影など、数百インチの投影も可能なようになっています。
・コンパクトな物が多い
→仕事の出先で使うことも考えて、持ち運びがしやすくなっています。
→ブルーレイなどの規格に合わせて作られています。
・コントラスト比の値が大きい
→映像がくっきりと見えるようになっています。
・動作音が静か
→映像に集中できるようになっています。
・3D対応やスマホのミラーリング、フレーム補完など
→映像をより楽しめるような+αの機能が多く付いています。
映像をより綺麗に滑らかに投影可能なのがホームシアター用プロジェクターになります。
ホームシアター用プロジェクターの選び方

ホームシアター用プロジェクターの特徴に付いて説明しましたが、実際には「どのような製品を選べばいいのか?」について説明していきます。
ホームシアター用プロジェクター選びのポイント
見るべきポイントをまず挙げておきます!!
2.アスペクト比
3.コントラスト比
4.ルーメン
5.Bluetooth対応
上記の5つのポイントで製品の基本的なスペックが分かります。
最後のBluetooth対応は個人的に外せない機能なのでそこも加筆してます!!
それではそれぞれの項目に付いて紹介します!
1.解像度
まず、最初に見るべきは解像度です。ホームシアター用であれば、基本的にはフルHD以上の物を選べば問題ありません。さらに高画質を求める方には4K対応のプロジェクターも販売されています。
解像度は高ければ高いほど良いですが、投影する映像によって必要な解像度は変わってきます。
プロジェクターでどんな映像を投影予定ですか?
DVD?ブルーレイ?プライムビデオとかHuluとかの動画配信サービス?
投影する媒体によって解像度はある程度決まっているため、それを映し出すプロジェクターも解像度を合わせてあげる必要があります。
プロジェクターの解像度とは?
解像度は一言で言うと、どれだけ映像が綺麗かを指します。説明としては解像度の単位「dpi」について触れるのが分かりやすいかと。
dpiは 「dots per inch」の略であり、そのままの意味で1インチあたりのドット数を指します。
よく見かける 「1920×1080」などは1インチの中にどれだけのドットが含まれているかを指します。画素数にすると「2,073,600」約200万画素になります。
これは1インチが200万のドットで表現されていると言うことです。
プロジェクターでの解像度は製品ごとに決まっているため、その解像度を超える映像は表現しきることができません。そのため、投影するであろう映像の解像度以上のプロジェクターを選ぶ必要があります。
DVD / ブルーレイ / 動画配信サービスの解像度は?
先ほど挙げた、DVD / ブルーレイ / 動画配信サービスの解像度は以下の通りです。
- DVD:720 × 480
- ブルーレイ:1920 × 1080
- Hulu:1280 × 720
- Amazon Prime Video:1280 × 720
- NetFlix:720 × 480 〜 3840 × 2160
- U-NEXT:720 × 480 〜1920 × 1080
- dTV:720 × 480 〜1280 × 720
ある程度散らばりがありますが、基本としては「1920 × 1080」に対応していれば、ブルーレイまでは綺麗な画質で観れると言うことになります。
僕自身保有しているのはフルHD(1920 x 1080)対応のプロジェクターですが、実際にブルーレイを再生すると以下のように綺麗に投影できます。

※この時はここまで綺麗に投影できると思っていなかったので自分でもかなり感動して写真を撮ったのを覚えています。ただ撮り方が寝転びながら撮ってしまったため少し歪んで見えるのはご了承ください。実際にはちゃんと長方形で投影されています。
ちなみに補足情報までに、解像度は様々な呼び方があるため、一覧上げておきます。
データ用プロジェクターに関してはPCの解像度に合わせて作成されているため、DVDやブルーレイ、動画配信サービスの解像度とは形式が多少異なります。
解像度 | p | 画素数 | 備考 |
---|---|---|---|
640 × 480 | – | 約30万画素 | VGA(4:3) |
720 × 480 | 480p | 約35万画素 | DVDと同程度の画質 |
800 × 600 | – | 約48万画素 | SVGA(4:3) |
1024 × 768 | – | 約78万画素 | XGA(4:3) |
1280 × 720 | 720p | 約92万画素 | ハイビジョン/HD(16:9) |
1280 × 1024 | – | 約131万画素 | SXGA(4:3) |
1280 × 800 | – | 約102万画素 | WXGA(16:10) |
1920 × 1080 | 1080p | 約207万画素 | フルハイビジョン/2K(16:9) |
1920 × 1200 | – | 約240万画素 | WUXGA(16:10) |
3840 × 2160 | 2160p | 約829万画素 | 4K(16:9) |
映画見る人であれば、DVDやブルーレイをレンタルするか、動画配信サービスを利用するかになると思うので、オススメの画素数はハイビジョン(1280 × 720)以上が良いと言えます!
※Amazon Prime VideoやHuluしか見ないよって方はHD画質(1280 × 720)で問題ないです。
ただ、最近は1万円程度の格安プロジェクターでもフルHDの入力に対応していたりするので実際にはそこまで気にする必要はありません。知識として持っておいてください。

2.アスペクト比
次にアスペクト比ですが、こちらは「16:9」で一択です。
最近のホームシアター用プロジェクターは大体がこのアスペクト比になっているのでそこまで気にする必要はないとは思いますが、念のため記載しておきます。
3.コントラスト比

続いてはコントラスト比です。
これは最も明るい部分(白)と最も暗い部分(黒)の明るさの比率になります。
例えば、コントラスト比が「35,000:1」と記載がされていた場合、黒の明るさを「1」とした場合に、白の明るさが35,000倍であるという意味になります。
コントラスト比は高ければ高いほど良いとされており、値が高いほど、色の違いがくっきりとした鮮やかな映像を投影することができます。コントラスト比に関しては予算が許す範囲で高いものを選ぶと良いです。
実際価格差によって値が変わるのはルーメンではなくコントラスト比
・ルーメン:明るさ
・コントラスト比:綺麗さ
と言っても良いぐらいにコントラスト比は重要な指標になります。
4.ルーメン(輝度)
次にルーメン(lm)ですが、これはLEDの光の量の単位になります。高ければ高いほど明るいという意味になります。
※電球の明るさは「W(ワット)」で表記しますが、Wは消費電力のことを指すため、消費電力が少ないLEDでは別の表記が必要になりルーメン(lm)という単位が使われています。
映画とか見るときには多少部屋を暗くするかと思うので、2000lmもあれば 十分です。ホームシアターは部屋を暗くして見ることを前提にしているため、多くのプロジェクターは2000lm前後になっています。
今私が持っているのは2,200lmの製品になりますが、日中程度の明るさであれば、普通に見れますし、カーテン等閉めればよりくっきり見れます。
ただ、蛍光灯とか照明をがっつりつけると白くかすみます。

5.Bluetooth対応(スピーカー無線接続)
本来であれば、下で記載しているその他機能に入れるべきですが、個人的にここは外せない機能のため、ここで紹介します。
たいていのプロジェクターは本体にスピーカーが付いていますが、正直スピーカーの音質はあまりよくありません。
そのため、別途スピーカーを用意して接続して楽しむ方法がおすすめになります。
Bluetooth対応はそのスピーカーと接続するときの接続方式になります
Bluetoothの場合、無線でプロジェクターとスピーカーの接続が行えるため、すっきりとした配置を行うことができます。
プロジェクターは自分より後ろ、スピーカーは自分より前に置くことが多いと思うのでここの配線を減らせるのがポイントです。

その他機能

主なスペックは上記になりますが、オプション的な機能としては下記のような機能があります。どれもあれば良いといった機能になります。
単焦点以外は高価な機種には大体全てついている機能になります。
3D対応
3D専用のメガネを買うことで3Dで見ることができます。もちろん鑑賞する映画自体も3D対応している必要があります。
ミラーリング(スマホ映像投影)
スマホやタブレットの画面をそのままプロジェクターに投影することができる機能です。最新機種には大体ついている機能かと思います。
もしミラーリング機能が無くても、Amazonの「Fire TV Stick」を使用することでiPhoneやAndroidとのミラーリングが可能です。
斜め投射(台形補正)
正面から写さずに斜めから投影することができる機能になります。家具の配置が限られている場合にはついていると助かることがあります。
また斜めからの投射は現在2通りあります。「ヨコ台形補正」と「レンズシフト」の2種類があります。
レンズシフトの方が高級機種についている機能になります。
フレーム補完
前後のフレームを比較して中間のフレームを自動作成する機能です。
そのため、より滑らかな映像として見ることができます。
これはEPSONの製品にのプロモーション映像を見るとわかりやすいですが、映像のカクカク感が消え去ります。
これぞホームシアター用の機能といった感じですね。
短焦点
短焦点を売りとした機種も最近は増えてきています。
たった30cm壁から離すだけで80インチの映像を映すことが可能な機種もあります。
ただ、短焦点機種はそこに重きを置いているため、画質等他の機能で劣ることが多い印象があります。

4K対応
最近人気のあるのが4K対応のプロジェクターです。
プロジェクターとは思えない綺麗な映像を楽しむことが可能です。
値段が高い製品が多いですが、その価値のある映像が楽しめます。
テレビだとせいぜい100インチ程度が限界ですが、プロジェクターなら300インチも投影可能です。
4K映像を大画面で楽しむならプロジェクターがベストです。

バッテリー内蔵
モバイルタイプのプロジェクターです。
このタイプはホームシアター用というよりかは気軽に持ち運んで映像を楽しみたいといった用途に使います。
小型軽量のプロジェクターを探している人はこの特徴をもつ製品を探すのも良いと思います。

まとめ
プロジェクター選びのポイントを以下にまとめておきます。
この記事がプロジェクターを購入する際に役立てば光栄です。
- 解像度は「フルHD」以上の物がおすすめ!
- アスペクト比は「16:9」の物を!
- コントラスト比は予算が許す範囲でもっとも高い物を!
- ルーメンは2000前後あれば十分!
- スピーカーとの接続はBluetoothがベスト!
- 配置に合わせて「短焦点」や「台形補正」機能が付いたものを選べば○!!
僕が購入したプロジェクター(参考までに)
プロジェクターのスペックの見方を知った上で、購入した製品はこちらになります。
ホームシアターの入門機とも言われている製品で驚くほどにコスパの良い製品になります。
・くっきり映る高コントラスト比「35000:1」
・真っ暗にしなくても明るく映る2200lm(ルーメン)
・斜め投射に対応しているため置き場に困らない
・Bluetoothで起動時に自動でスピーカーに接続
・Androidスマホのミラーリングに対応(iPhoneは別途アプリが必要)
・3D対応
・フレーム補完によって滑らかな映像
・32〜332型まで投影可能
バーっと挙げましたが、ホームシアターに必要な要素は全て揃っています。
この機種は評判が良く、実際に僕も購入してしばらく使用していますが、非常に満足しています。
家に遊びに来た友達にプロジェクターでの映像を見せると、画面の綺麗さにみんながみんな驚くほどガチで映像がかなり綺麗です。
※上記の解像度のところで載せた画像もこの機種で投影したものです。
値段は9万弱程度しますが、スペックに対してかなりコスパの良い製品だと感じているので買って後悔はしないはずです。
我が家では100インチ程度で楽しんでいますが、本機種のスペックであれば300インチ以上の映像も投影可能です。
もちろん、もう少し安い機種でも十分綺麗に写すことは可能ですが、見比べるとこちらの機種の映像の綺麗さ、コスパの良さを感じることができると思います。格安プロジェクターの映像もそれなりに綺麗ですが、一度上位機種の映像を見てしまうともう戻れないです。。

ただ、どうしてもホームシアターでいきなり9万も出せない。。。
という人はお試しで低価格帯のプロジェクターを試すのも良いと思います。
最近は低価格帯のプロジェクターが豊富でなんと1万円以下で買える製品もあります。
以下の記事で低価格帯のプロジェクターも紹介しているので参考にしてください!

「実際格安プロジェクターの写りってどうなの?」という方は実際に1万円以下のプロジェクターを試用したレビュー記事を記載しているので参考にしてください。
プロジェクターを最大限に活用するのであれば一緒にAmazonのFIre TV Stickを買うのがオススメです!
FIre TV StickがあればAmazonプライムビデオはもちろん、HuluやU-NEXT、NetFlixなどの動画を簡単にプロジェクターで楽しむことができます。

また、HuluやNetflixなどと契約していない方でAmazonのプライム会員でない方はプライム会員になることもオススメです!
Amazonプライムビデオでは海外ドラマや映画、日本の映画やアニメ、テレビ番組、Amazonプライムビデオでしか見ることができない「バチェラー」などプロジェクターで楽しめるコンテンツが豊富にあります。
またそれ以外にもAmazonでのお急ぎ便の指定が無料になったり、音楽が聴き放題だったり、電子書籍が読み放題だったりかなりサービス内容が充実しています。
月額たったの325円でここまで満足できるサービスを他に知りません。

Amazonプライムビデオでみれるどんなコンテンツが配信されているかは以下の記事を参考にしてください。

Amazonプライムビデオ以外にも動画配信サービスはいろいろとあり、それぞれみれるコンテンツなどは変わってきます。
各種動画配信サービスは色々試して自分にあったものを選ぶと良いです。
いずれも無料体験期間あります。

以上、素晴らしいホームシアター生活を楽しんでください!