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ホームシアターをいざ始めるとなってもプロジェクターやスピーカーがいろんな種類が出ていて実際どれを買っていいか分からない方が多いです。
しっかりと調べれば選ぶことも可能ですが、時間の無い中で必要最低限の情報でサクッと買ってしまいたいという方もいるでしょう。
そんな方におすすめの記事です。
僕自身がホームシアターを設置するに当たって調べた情報や実際に使ってみてわかった情報を元におすすめのホームシアターセットを紹介します。
ホームシアターセットの予算の内訳
プロジェクターやスピーカー、スクリーンなどホームシアターに必要なものは色々とありますが、今回紹介するのは、プロジェクターとスピーカーのセットになります。
スクリーンは白い壁があれば十分です。他にもあれば良いものなどは「【入門者必見】ホームシアターを楽しむために「必要なもの」「あると良いもの」のオススメを紹介!」にまとめているので参考にしてください。

※プロジェクターとスピーカー以外は「プロジェクターとAmazon Fire TV Stickでお手軽ホームシアター!」で記載しているように映像の投影用にAmazonのFire TV StickがあればOKです。
Blu-rayやDVDが観たい人は別途プレーヤーが必要になります。
プロジェクターでテレビが観たい方はチューナー付きのBlu-rayレコーダーなどが別途必要になります。

初心者にオススメのホームシアターセットの選び方は?
基本的にホームシアターセットに含まれるプロジェクターとスピーカーは価格に比例して製品の質が上がります。そのため、初心者や上級者を問わず予算が許す範囲内で高い製品を買う方が満足感は高くなります。
また、価格だけでなくプロジェクターの設置場所や用途によってはまず予算というよりかはそれらのニーズを満たす製品に絞った上で予算を検討していく必要があります。
具体的には、「部屋が狭いから短焦点のプロジェクターが欲しい」「野外でも使いたいからバッテリー内臓のプロジェクターが欲しい」などという場合です。
短焦点プロジェクターやバッテリー内臓のモバイルプロジェクターはその特徴から価格が通常のプロジェクターより高くなっています。そのため、本記事ではオススメのプロジェクターとしては紹介していません。
短焦点やモバイルプロジェクターに関しては別途まとめているため、興味がある方は読んでみてください。


予算別おすすめホームシアターセット
基本的に予算が高くなれば高くなるほど、プロジェクターの映像が綺麗かつスピーカーの音声が良い製品となっています。ホームシアター自体が初めてであればどの製品を購入しても満足感は得られるかと思いますが、満足感を最大限にするために予算の中でもっとも良いであろう製品を購入することをオススメします。
※価格帯はAmazonの価格をベースに記載しています。
予算:3万円
目安はプロジェクター2万円、スピーカー1万円です。
プロジェクター:GooDee プロジェクター
最強のコスパを誇るGooDeeのプロジェクターです。2万円という価格帯にして6000lmと日中でも楽しめる明るさを誇ります。
1920*1080のフルHDの入力にも対応し、この価格帯にしてはスペックはかなり高い。
スピーカーとの接続がBluetoothではなく、有線であるのが唯一残念なところですが、価格帯からすると十分コスパに優れた機種と言えます。
スピーカー:BOMAKER サウンドバー
最大出力80Wで迫力の音声が味わえるのがこちらの製品。
価格も1万円程度とお手頃に抑えられています。
ウーファーが付いていない2.0chのサウンドバースタイルですが、出力数が大きいためウーファーいらずで楽しむことができます。
接続も有線からBluetoothまで対応しており、プロジェクターと接続するだけでなく、日常生活でiPhoneの音楽を本スピーカーで再生することも可能です。
非常にコスパに優れた製品です。
予算:5万円
目安はプロジェクター3万円、スピーカー2万円です。
この価格帯になるとプロジェクターも基本的なスペックが上がったり、機能が充実してきたりします。
プロジェクター:Anker Nebula Prizm II
プロジェクターも3万円クラスになると、中国製メーカーではなくある程度信頼のおけるメーカーの製品が買えるようになります。
Ankerはもともとはモバイルバッテリーで有名になりましたが、その技術力の高さをプロジェクターや自動掃除機などにも活用していて今や信頼できるガジェットメーカーとなりました。
そのAnkerから販売されているのが「Anker Nebula Prizm II」です。
フルHDの入力だけでなく投影もサポートしており、他のプロジェクターよりも高解像度を楽しむことができます。
この価格帯では珍しい垂直水平補正に対応しており、様々な入力に対応しています。

明るさはANSI 200ルーメンと少し暗めでBluetoothなども対応していませんが、この価格帯ではオススメできる商品です。
スピーカー:ヤマハ YAS-108 2.1ch サウンドバー
ヤマハのサウンドバーも外れが無いです。
2.1chの製品ですが、バーチャル3Dサラウンド「DTS Virtual:X」に対応しておりサウンドの広がりに定評があります。
Bluetoothでの接続ももちろん対応しており、4K映像の音声出力にも対応しています。
目立った機能はありませんが、スピーカーとしてはとてもコスパの良い製品になります。
この5万円のセットは個人的にはかなりコスパが良くて良い組み合わせだと思います。
もう少し予算があれば、スピーカーのウーファーを追加で買ってもよいです。
予算:10万円
予算が10万円になるとプロジェクターとスピーカーにそれぞれ5万円前後かけることができるため、今までよりもさらに選択の幅が広がります。
プロジェクター:EPSON EB-05W 3300lm WXGA
プロジェクターも5万円を超えてくると国産のEPSON製品などが視野に入ってきます。
こちらの製品はビジネス用のモデルとなっていますが、ホームシアターとしても十分に活用できるスペックです。
5万円以下の中国製の製品と比べるとEPSONなどの国産品はコントラスト比が圧倒的に良いです。
中国製品はパッと見のスペックが良く映像自体もそこそこ綺麗なのですが、コントラスト比が3000:1程度のものが多いです。
それに比べてEPSONのEB-W05などは15000:1と文字通り桁違いのコントラスト比となっています。
コントラスト比が高いとより鮮やかな映像の投影が可能となります。
特にコントラスト比が上がると暗いシーンでも鮮やかに投影することが可能です。
スピーカー:Bose Solo 5 TV sound system
コンパクトなボディで信じられない低音を出すのがBoseの製品。僕がBose製品に触れたのはポータブルのスピーカーでしたがそれもかなり低音が良く響いていました。
音量をあげてももちろん割れることが無く心地よいサウンドを味わうことができます。
もともとこの製品はテレビ用のスピーカーとして売り出されており、人の声などがはっきりと聞き取りやすいように設計されています。
そのため、ホームシアターなど映画用のスピーカーとしても非常に適したものになっています。
予算:15万円
プロジェクターに10万円程度かけられると、EPSONのホームシアターエントリーモデルに手が届くようになります。
ホームシアター用モデルになると「3D対応」や「高コントラスト」「フレーム補完」「レンズシフト」などの機能が充実してきます。
予算の幅が広がってくると選べるプロジェクターが増えて悩みますね。
プロジェクター:EPSON EH-TW5650 2500lm フルHD
ホームシアターモデルとしてまず入門モデルの一つ上を行くのがこちらの製品。
10万円を少し超える価格ですが、機能面が素晴らしいです。
明るさは2500ルーメンと先ほど紹介したモデルより劣りますが、ホームシアターモデルとしては通常の明るさになります。
2500ルーメンあれば、日中でも十分楽しむことが可能です。

いくつか特徴をピックアップして紹介します。
「フレーム補完」
滑らかな映像を楽しむための機能です。この機能があるだけでたとえ元の映像が荒くても流れるような綺麗な映像として楽しむことができます。
前後のフレーム(コマ)を比較して中間のコマを自動生成する、フレーム補間技術。例えばオリジナル60フレームの映像であれば、その間に中間画面を生成・挿入することで120フレーム/秒で表示。さらに、フレーム補間ICの搭載により、映像処理の精度とスピードがアップ。また、新たに3D映像にも対応し、スピード感のある映像も、残像感を抑えたシャープで美しい映像で楽しめます。
以下の動画を見るとフレーム補完機能の凄さが分かるかと思います。
まさにホームシアターを楽しむための機能と言えます。
「イメージ強調機能」
少しぼやけた映像や解像度の低い映像もイメージ強調機能を使用することではっきりとした映像として楽しむことが可能です。
ノイズリダクション、MPEGノイズリダクション、ディテール強調の3つの技術を組み合わせ、映像の解像感を調整し、質感や素材感がより際立った美しい映像に仕上げます。3D映像にも対応しています。
こちらも公式の動画を見ると凄さがわかります。
「フレーム補完」と「イメージ強調」が本製品の大きな特徴です。これらの機能はホームシアターとして映像を楽しむための機能であり、今まで紹介したプロジェクターには付いていない機能となります。
「高コントラスト」
上でも記載していますが、映像を色鮮やかに映すことが可能となります。本モデルではコントラスト比が60000:1と上で紹介してきたものとはまた一段違う製品です。

この他にも別売りの3Dメガネを買うことで3Dの映像を楽しんだり、垂直水平の歪み補正に対応していたりと機能が盛りだくさんです。
予算に余裕があるのであればまず間違いない製品です。
スピーカー:YAS-207 2.1ch サブウーファー
スピーカーは先ほど紹介したBoseでも十分良いです。同価格帯の商品で先ほど紹介したヤマハの上位機種+ウーファーがセットになった製品を紹介します。
独立したサブウーファーがセットになった製品となっており、このサブウーファーがサウンドに深みを出してくれます。
一度使うとわかりますが、サブウーファーの有る無しで臨場感が大きく変わります。通常の音楽でもそうですが、ホームシアターとなるとやはり臨場感が欲しいですよね。
基本的な性能は先ほど紹介したYAS108と同じです。
予算:25万円
10万円を超えるとプロジェクターの価格帯がグッと上がります。また製品もほぼEPSONのホームシアターモデル一択になってきます。
SONYも高価格帯のプロジェクターを売り出していますが、SONYの製品は文字通り桁違いで値段が高いんですよね。
この価格差を埋めるようなメーカーが参戦してくれば価格競争がもう少し発生する気がするのですが、実際にはEPSONの一人勝ちです。
そのため、コスパの観点ではあまり良くないですが映像の質は下位のモデルより明らかに上がります。
プロジェクター:EPSON EH-TW7000
先ほど紹介したEH-TW5650の上位モデルとなります。
大きく違うのは4K対応という点でそれ以外にも全体的にスペックが上がっています。
「フレーム補完」「イメージ強調」「レンズシフト」などに加えて自動で明るさを調整する「オートアイリス」や自動で色を調整する「オートカラーモード」などより繊細に綺麗な映像を投影できるような機能が付いています。
明るさとコントラスト比の比較は以下。それぞれ単純に機能UP。
EH-TW5650 | EH-TW7000 | |
---|---|---|
解像度 | フルHD | 4K |
明るさ | 2,500lm | 3,000lm |
コントラスト比 | 60,000:1 | 100,000:1 |
また、レンズの可動範囲が上下左右共に増えているため、プロジェクターの設置場所の自由度は下位モデルよりも高くなっています。
歪み補正などの技術によってどんな位置から投影しても綺麗な映像を見ることが可能です。
「超短焦点じゃないと」という方以外はまず満足できる製品です。

スピーカー:Bose SoundTouch 300 soundbar
Boseの上位製品になります。
小型でスタイリッシュな外見とは裏腹に音の広がりが凄まじく、まるで5.1chのサウンドシステムかのような感動を味わうことができます。
的なのが、内部に設置された5つのセンサーによって家具の配置を判断し、音声の出力をコントロールしてくれるという機能が付いています。
サウンドシステムを支えるのは低音域を支える2基のウーファーと高音域を支える1基のツイーターがポイントとなっています。
テレビとはHDMIケーブル1本で接続可能で、プロジェクターやスマホとはBluetoothでスムーズに接続が可能です。
またBose SoundTouch 300は拡張性も考慮されており、フロントスピーカーとサブウーファーを更に追加することも可能。
Boseの技術が詰まった最高のサウンド体験ができます。
予算:40万円
この価格帯になるとついに4K対応のプロジェクターが視野に入ります。
プロジェクター:EPSON EH-TW8400 4K
EPSONのホームシアターモデルの中で最上級かつ最新の製品になります。
こちらの製品の特徴は「4K対応」「1,000,000:1の高コントラスト比」「DEEP BLACK」です。
「4K対応」
フルHDの約4倍の解像度を誇ります。きめ細かい映像を楽しむことができます。
これはぜひ家電量販店とかで見てもらいたいです。

「DEEP BLACK」
プロジェクターの性能は黒の描画力で決まると言われるほど黒の描画は難しいとされています。どうしてもプロジェクターの光で真っ黒にはならず白っぽく写ってしまいます。
本製品では偏光フィルターを利用することにより、漆黒を再現しています。

コントラスト比も1,000,000:1で上で紹介したものよりもはるかに良い映像の投影が可能となっています。
スピーカー:Bose SoundTouch 300 サウンドバー
先ほどと同様のBoseのサウンドバーになります。
※これ以上の製品となるとアンプと組みあわせて使うような製品が多く入門編としては少し手間になるため、今回はサウンドバーを中心に紹介しています。
まとめ
今回は予算別にプロジェクターとスピーカーのセットを紹介しました。
低価格帯の製品は「明るさ」「高解像度」に加えて「Bluetooth」があればまずまずといったところ。
価格が上がるにつれて、ホームシアターとして映像を綺麗に投影する機能や映像そのものを綺麗に投影することが可能となってきます。
個人的には5万円以上の予算のセットであればどれを買っても間違いないです。
ここ数年でプロジェクターはかなりコスパが良くなってきているのでたったの5万円でもかなり満足していただけるかと思います。
また、今回は予算40万までで4K対応の製品を最上位として紹介しましたが、さらに高額なプロジェクターももちろんあります。
EPSON以外が販売している4Kです。
4K対応プロジェクターは販売しているメーカーが限られており、価格帯も結構差があります。
以下の記事で特徴などをまとめているので4K対応プロジェクターに興味がある方は参考にしてください。
