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フルサイズのミラーレスはレンズも1本1本が高くてなかなか手が出せないですが、そういう時でも気軽に買えてしまうのがオールドレンズ。
フルサイズのセンサーサイズを活かしながら様々な絵が楽しめるのが特徴です。
今回紹介するSuper Takumarもオークションなどで5,000〜10,000円程度で買えるお手軽なオールドレンズです。
以前にもオススメとして紹介していましたが、今回はこのレンズ1本で沖縄旅行行ってきたので実際の作例と撮影方法について記載します。

SONY α7Ⅲ × Super Takumar 55mm f1.8の作例
まずは作例からざっとお見せします。
※この記事中に出てくる写真はいずれもα7ⅢとSuper Takumarで撮影したものです。(ピーキング解説とレンズ装着画像は除く)
ポートレートが好きであまり風景などは撮らないので作例に偏りがありますが、撮れる写真の雰囲気などを感じていただければと思います。

解放での撮影が好きなので基本f1.8で撮影しています。

周辺光量は落ちてしまいますが、それはそれで良い雰囲気。

見ていただいたようにいろんなシーンで撮影が可能です。
オールドレンズの単焦点だけだと物足りないかなと思ってTAMRONの28-75mm f2.8も持って行きましたが、結局使わずSuperTakumar1本だけで撮影しました。
オールドレンズと行っても55mm f1.8という画角はかなり使いやすくよほどこだわった絵でない限りはだいたい撮影できます。
マウントアダプターを経由してオールドレンズを装着
α7Ⅲだけでなく、現在販売されているデジタル一眼レフはレンズのマウント(レンズとボディの接合部の形)がオールドレンズとは異なるため、マウントアダプターという物を利用してカメラ本体にレンズを装着します。
SONYのミラーレスの多くはEマウントと呼ばれるマウントで今回利用したSuperTakmarはM42マウントです。
そのため、EマウントとM42マウントを接続できる以下のようなマウントアダプターが必要になります。
実際にα7ⅢにSuperTakumarをマウントアダプターを経由して接続した図が以下

どこまでがマウントアダプターでどこからがレンズかも分かりやすいようにそれぞれ外して並べたのが以下の図

ちなみにオールドレンズで撮影する場合、絞りもレンズ側で操作をする必要があります。
カメラ本体で操作するのは、シャッタースピードとISOとホワイトバランスだけです。実際の撮影だと触るのはシャッタースピードぐらいですかね。
あとはレンズ側で絞りとフォーカス合わせを行います。
Super Takumarで言うとしぼりとフォーカスの調整はそれぞれ以下のリングを用いて行います。この図だとしぼりはF1.8、フォーカスは無限遠になっています。

フォーカスリングを回して調整するとレンズが出っ張るのが分かります。

カメラに慣れていない人は唯一マニュアルフォーカスという点が少し難しいと感じるかもしれませんが、ミラーレスカメラであればマニュアルフォーカスも大した問題にはなりません。
ミラーレスだからこそオールドレンズ撮影が簡単

オールドレンズを使用されないかたは普段はオートフォーカス(AF)を利用しているかと思います。
シャッターを半押しすると「ピピッ」となって勝手にフォーカスがセットされるあれです。
最新のカメラはいかに早く正確にオートフォーカスが合うかを推しにしておりかつ現在のカメラのオートフォーカス精度はかなりのものになっています。
そのため、基本的には撮りたいものの方向にカメラを向けてシャッターボタンを半押しするだけで思い描いた所にフォーカスが当たるようになっています。
よほど暗いシーンでの撮影やフォーカスを合わせたい対象が小さい場合はうまく合わないか場合もありますが、オートフォーカスの技術の進歩は凄まじいです。

しかし、オールドレンズはオートフォーカスに対応していないため、手動でフォーカスリングをくるくる回してフォーカスを合わせる必要があります。
フォーカスを合わせる際には目視でどこにフォーカスが当たって確認するしかありません。
もう少し手前に合わせたいけど、フォーカスをどちらに回せば良いのかといった戸惑いも最初はあると思います。
でもミラーレス機種を利用している場合は「ピーキング」という機能を使うことでどこにフォーカスが当たっているかが簡単にわかるようになります。
ピーキング機能でマニュアルフォーカスも簡単
実際にピーキング機能の簡単な説明をしておきます。
ピーキング機能はフォーカスが当たっている部分に色をつけて視覚的に見やすくしてくれる便利機能です。
マニュアルフォーカスだと目視でどこにフォーカスがあっているか確認しないといけないのでずっと撮影していると疲れるんですよね。
具体例を出していきます。
まず、この写真はフォーカスが少しずれており、ムヒの文字がぼんやりしています。
そしてムヒの輪郭に赤い線が入っているのがわかるかと思います。
それがピーキング機能でフォーカスが当たっている箇所が着色されたためです。

ムヒの輪郭に当たっているということはフォーカスをもう少し手前に持ってくれば文字部分にくっきりとフォーカスがあたりそうです。
実際に少しフォーカスリングを回してフォーカスを手前に持ってきます。
液体ムヒと言う文字の周りが赤くなっていることがわかるかと思います。
この状態でシャッターを押せば文字にピントがあった綺麗な写真を撮ることができます。

また、遠くのものにフォーカスを合わせるのにももちろん役立ちます。
次の図は後ろの扇風機にフォーカスを合わせた状態です。
扇風機が赤く着色されてフォーカスが当たっていることが一目で分かります。

過去記事に詳細は記載しています。

まとめ

ミラーレス一眼のα7ⅢとオールドレンズのSuper Takumarでの作例と撮影方法、オススメする理由などについて記載しました。
正直自分も最初はオールドレンズがよくわからなくて、お手軽にいろんなレンズが使えると言うことは知っていましたが、実際にはなかなか手が出せませんでした。
しかし、一度使い始めるとそのお手軽さや撮れる作品の雰囲気に惹かれていきました。

特にミラーレスを使っている方にはぜひ試してもらいたいです。
本記事の写真の撮影は以下の組み合わせで撮影しています