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単焦点でのブツ撮りからポートレート撮影にハマって、ポートレートをより綺麗に撮影したいと思って描画力の評判がめちゃくちゃ良いSIGMAのArt 135mm F1.8 DG HSMを購入しました。

SONYのフルサイズのエントリー機種α7Ⅲと紅葉でのポートレート撮影をしてきたのでその使い心地と実際の作例を踏まえてレビューします。
- 135mmってどんな画角で撮れるの
- 135mmのポートレートの作例が見たい
- 気になっているからとにかく情報が欲しい
といった方の参考になればと思います。
ちなみに自分は買う直前まで純正の85mmを購入するかSIGMAの135mmを購入するかで悩んでいました。
そういった点も踏まえてレビューしていきます。
SIGMA Art 135mm F1.8 DG HSMの特徴・良い点
それでは早速利用してみてよかった点や特徴などについて記載していきます。
単焦点望遠 + 明るいレンズのボケ感の威力

背景をぼかすための条件として以前に4つのポイントを紹介しました。

そこで紹介した2つのポイントがこのレンズではがっつりと発揮されます。
- F値を小さくして撮影 → F1.8の明るいレンズ
- ズームで撮影 → 135mmの望遠寄りの焦点距離
ポートレートの撮影には50mm〜がよく使われるのですが、被写体をどこまで写したいかによって必要な焦点距離が異なります。
焦点距離 | 綺麗にぼかせる被写体 |
50mm | バストアップ |
85mm | 腰から上 |
135mm | 全身 |
焦点距離が50mmのレンズだとバストアップぐらいの近さであればかなり綺麗に撮影できますが、全身を写すとなると全体的にボケ感が弱くなってしまいます。
焦点距離が長くなればなるほど全身で撮影してもかなりボケた撮影が行えます。
200mmとか400mmとかであれば言うまでもなく更に人物だけ切り取ったような綺麗なボケ感が味わえます。
135mmの圧縮効果で1枚に情報がギュッと収まる

焦点距離が長くなればなるほど「圧縮効果」と言うものが発生します。
圧縮効果と言うのは「近景と遠景の距離感が近くなる」ことを指します。
言葉だけだと分かりにくいですが、例えば富士山をバックにポートレートを撮影した場合に
- 50mmで撮影:富士山が遠くに小さく写る
- 400mmで撮影:富士山が人物の後ろに大きく写る
といった事象が起きることを言います。
上記は大げさな例で実際の写真で見せられないのが申し訳ないですが、圧縮効果は被写体の背景も大きくみせて1枚の写真の中に情報をギュッと詰め込むことができるテクニックになります。
SIGMA Art 135mm F1.8の微妙な点
使っていて微妙だなと思った点についても記載しておきます。
大きくて重い、、とにかく重い。
みんな記載していますがこれに尽きます。
見た目でかい分にはちょっと一人前になった感も合ってそれはそれでよかったりもするのですが、やはりカバンに入れるとなると大きいし重い。
手で持つにしても地味に結構力いる。
僕は普段カメラはハンドストラップで、カメラの持ち手部分引っ掛けて割と力抜いてぶら下げる感じで持っているのですがこのレンズだと力抜くことができない、、、
力抜いたら落ちていくので結構力入れて落ちないようにしっかり持つ必要ある。
首から下げたことないけどこれ首から下げてたら首にかなりダメージいきそう。
解像度が最強で明るくて、同機能帯のレンズと比べると価格も安いのでコスパ自体は良いなと思って結構持ち歩いていますが長時間外で撮影する日とかはやっぱり疲れたーってなりますね。
SIGMA 135mm F1.8 x α7Ⅲの作例
本記事に載せている写真はいずれもSONY α7ⅢとSIGMA 135mm F1.8で撮影した作例になります。
サンプルとして何枚か他にも載せておきます。
といってもまだ購入してから紅葉でしか使用していないので紅葉シーンしかないですが。



85mmではなく135mmを選んだ理由
一番の理由は全身撮影でも綺麗に背景をボカしたいと言う理由からでした。
また他に28-75mmのレンズを持っていたこともあって85mmの画角に近いものはそのレンズでも撮れなくもないと考え、まだ持っていない焦点距離を選びました。
候補に上がっていたSONY純正のSEL85F18もコスパ良さそうでかなり惹かれたのですが、上記の理由により135mmにしました。
結果としては今すごく満足しているのでこの選択で良かったなと思っています。
やはり新しいレンズを買うのであれば「そのレンズでしか撮れない」絵が撮れると言うのが良いですよね。
135mmは今まで自分が持っていたレンズとはかなり違う写真が撮れると分かっていたので実際それを体感することができて満足しています。
SONY純正ではなくSIGMAを選んだ理由
フルサイズEマウント(FE)で135mmの単焦点といえば純正のSEL135F18GMが挙げられます。
純正の方はGMレンズであり、描画力もかなり評判が良くさらにはレンズの重量がSIGMAより300gほど軽く小さいというかなり惹かれるスペック。
ただ、欠点として価格がめちゃくちゃ高い。。
(2019年12月時点で価格.comの最安で19万円越え)
SONY 135mm F1.8 GM | SIGMA Art 135mm F1.8 | |
重量 | 950g | 1230g |
大きさ | 89.5×127 mm | 91.4×140.9 mm |
防塵・防滴性能 | ○ | × |
最短焦点距離 | 0.7 m | 0.875 m |
AF速度 | 爆速 | 少し迷う |
価格 | 約19万 | 約10万 |
このように表をにするとスペック的にはSONYの方が圧勝なのですが、価格も同様に圧勝なんですよね。
正直この価格面を問題として捉えない程度の財力があれば純正一択といって良いのではないでしょうか。
AF速度は純正が明らかに早いと言う点はありますが、SIGMA自体も普通に考えると十分早いです。
また最短焦点距離もポートレートを撮ると考えるとその距離で撮影することもありません。
また描画力に関してはSIGMAもかなりの性能を誇っています(開発者曰く6,000万画素にも耐えられるとのこと)
なのである程度の価格で多少大きくて重くても良いから135mmの単焦点欲しいと言う方にはSIGMAがおすすめです。(自分のことです。)
財力があればSONYの方買ってた気はしますが。やはり躊躇してしまいます。
レビューまとめ
- 評判通りの解像度で写りは文句なし
- 全身でもバストアップでも最高に綺麗なボケ
- 望遠なので撮影シーンは少し考えた方が良さそう
- かなりの大きさと重さだけど耐えられないことはない
- コスパで考えると○
- 財力に余裕があれば’SONY純正のGMレンズも良さそう