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撮影した写真をInstagramなどに投稿していると、よく「どんなカメラを使っているのか」とか「カメラを買おうと思っているのだけど」といった相談を受けます。
「ミラーレスが良いか一眼レフが良いか」というのもよく話しに上がります。そういう質問を受けた際の回答などを今回まとめました。
ミラーレスと一眼レフはどっちがおすすめ?
カメラを始めたいという方がまず悩むのは、
- ミラーレスと一眼レフどっちがいいの?
- どれを買ったら良いの?
- 予算はどれくらい必要?
とりあえず、結論から言うと、ミラーレスがおすすめです。
もちろん撮りたい対象や今後どのようにカメラを使っていきたいかなどによって一眼が良い場合もありますが、大多数の人はミラーレスを購入しておけば問題ないかと思います。その理由は後ほど記載していきますが、簡単に言うと「以前は一眼の方が機能面や製品の種類数で優れていたが、現在は技術の発展によりそのマイナス面がほぼ無くなった」ためになります。
フィルムカメラが一眼レフカメラに置きかえられていったように、今後はどちらかと言うとミラーレスが主流になることが考えられます。
「一眼の方が画質が良い」は間違い
以前は確かにミラーレスは一眼レフの劣化版的な位置付けで見られることがありました。コンデジと一眼レフの間らへんと。ただ現在はミラーレスの進化が凄まじく、APS-Cのセンサーサイズではすでに一眼と変わらないレベル※にまで達しています。
※ミラーレスはオートフォーカスが遅い、暗闇に弱いなど言われてきましたが既に一眼と変わりません。
その分値段も上がってきており、同等のスペックであれば、ミラーレスも一眼も大して値段の差がありません。そのため、機能や値段による判断というのが以前よりしにくくなっており、それが余計にどっちを買うか悩ませる結果になっています。
しかし呼び名が違うようにもちろん両者にもそれぞれ特徴があります。カメラを選ぶ際にはその特徴を理解した上で自分にあったカメラを選択する必要があります。
ミラーレスと一眼レフの構造的な違い

一眼レフカメラはカメラの本体にミラー(鏡)が入っています。その鏡を利用してレンズに写っている映像をファインダーから確認することができます。これを光学ファインダーと呼びます。
ミラーレスはその名の通りカメラ内にミラーがありません。そのため、本体サイズを小さくしたり、軽量化が可能となっています。
にゃー
ではミラーレスカメラでファインダーが付いているモデルはどのようにファインダーに映像を写しているかというと、カメラ内でレンズに写っている映像を電子的に処理してファインダーから確認できるようにしています。
このファインダーの形式をEVF(電子ビューファインダー)と言います。
EVFを利用することにより、一眼のファインダーと同じような感覚でファインダーを覗いて写真を取ることができます。
カメラ本体にミラーが内臓されており、レンズの映像を光学ファインダーに表示する。
ミラーレスの特徴(電子ビューファインダー)
カメラ本体からミラーを取り除き、レンズの映像を電子的に処理して電子ビューファインダー、または液晶ディスプレイに表示する。
そもそもファインダーって必要?
ミラーレスを検討されている方はここに疑問を持たれている方もいるかと思います。事実一眼レフカメラはファインダーが必ず付いていますが、ミラーレスカメラのエントリーモデルにはファインダーが付いてない製品が多いです。
ミラーレス機はどれも背面の液晶ディスプレイで撮影する映像が確認できるため、ファインダーが無くても撮影自体は可能となっています。
にゃー
正直ここに絶対的な正解はありません。
僕の場合は、場面に応じてファインダーを使用しています。基本的にはファインダーを覗かなくてもスマホの撮影時みたいに撮影できる映像は確認可能なので問題はないです。
ただ、細かくピントの調整をしたり、外が明るすぎて液晶の映像が見にくい場合などにはファインダーが大活躍します。液晶を利用して撮影をしていると後から写真を確認した時に、あれ?こんなんだったっけ?ってなったりします。
液晶ディスプレイは確かに便利なのですが、周りの光などの影響も受けやすいため、撮れる写真を正確に把握するためにはファインダーを利用するのが有効です。
なのでより狙った写真を撮りたい、失敗の無い写真を撮りたい方でミラーレスカメラを購入予定の方はファインダーの付いた製品を購入するのが良いと思います。
光学ファインダーとEVF(電子ビューファインダー)の違いは?
ミラーレスがおすすめという話しで進めているのでEVFに焦点を当てて比較します。
にゃー
EVFのメリット
撮影される映像が明るさや色味など設定の調整がそのまま確認可能
撮影時にシャッター速度や絞り、ホワイトバランスなどを設定すると、写真の明るさや色味などが変わるのですが、その変化が即座にEVFでの映像に反映されます。これは初心者にとって撮れる映像があらかじめ分かるため非常に便利です。
カメラを使ったことない方だと、「それって当たり前じゃないの?」と思われるかもしれませんが、一眼レフの場合、光学ファインダーを覗くと基準の明るさのメーターは表示されますが、実際に撮影できる明るさは分かりません。
また、ホワイトバランスを設定して色味を変えても光学ファインダーには反映されません。
つまり一眼レフの場合は、実際にどのような写真が撮れるかは撮って見ないと分かりません。慣れてくれば設定している数値でだいたい撮れる写真が分かるようになってきますが、そうなるまでにはかなりの慣れが必要になるため、その練習も兼ねて最初はミラーレスで設定をあれこれして遊んでみるのがカメラを上達するコツになると思います。
EVFのデメリット
EVFの映像と実際に撮れるものにタイムラグが発生する可能性がある
レンズに写っているものを確認できるという点では同じですが、EVFは機械処理を挟んでいるため、実際にレンズに写っている映像と若干のタイムラグが発生します。最新のEVFではそのラグも限りなく無くなっていますが、仕組み上どうしてもラグが発生します。
そのため、高速で動いているものを捉える場合にはEVFだと上手く撮れない可能性があります。と、言っても相当早く動いている被写体以外は普通に撮れるので正直そこまで気にする必要はありませんが、仕組み上そうなっているため、デメリットとして挙げておきます。子供の動きぐらいであれば全然問題ありません。
スポーツなどの激しい動きの場合に多少不便を感じるかもしれないといったぐらいです。
大きな違いはこの程度です。それでは上記を踏まえた上でミラーレスのメリットとデメリットをまとめていきます。
ミラーレスのメリット(初心者におすすめする理由)

以下の2点が大きなポイントです。
- 軽くて小さい
- EVFで実際に撮れる映像が分かりやすい
1.軽くて小さい
よく聞く内容だと思いますが、これがもはや全てと言ってもいいぐらいのメリットです。私は基本的にミラーレスを持ち歩いていますが、軽くて小さいのでカバンにポンっと放り込んだり、首から軽くぶら下げて出かけます。そしてそれがさほど苦になりません。欲を言えばレンズの部分が出っ張っているため、どうしても収まりが悪かったりはしますが、クラッチバッグに入れて持ち歩いたりもできるサイズ感です。
これが一眼だと、
- カバンに入れるのもある程度のサイズのカバンが必要になる。
- 首からずっと下げるには重い、大きい。
と言ったことが必ず気になります。
写真は撮ることで上達し、上達するとどんどん写真が好きになっていきます。そのためにはまず気軽に持っていけることが重要です。「重いから」「荷物になるから」と言った理由で持ち歩かなくなった人はかなり多いです。カメラの楽しさを知るためにも気軽に持ち運べるミラーレス機が初心者にはおすすめです。
(この理論でいくと、実は初心者には高級コンデジがオススメだったりしますが、今回は省いておきます。。。)
2.EVFで実際に撮れる映像が分かりやすい
カメラを始める理由として多いのが「ボケ感のある写真を撮りたい」や、「綺麗な写真を撮りたい」と言った理由になるかと思います。その場合は簡単な設定にはなるのですが、特定の設定が必要になります。例えば「ボケ感のある写真を撮りたい」の場合、「絞りを解放する」と言った設定が必要になります。そうすることでフォーカスが合っている部分だけくっきりと写り、それ以外の部分を綺麗にぼかすことができます。
ただ、初心者の方は一発で設定ができない方が多いです。色々値をいじってそれを確認しながら少しずつ自分が撮りたい写真になるように設定をする作業が必要になります。その設定した結果をリアルタイムで反映してくれるのがEVFになります。「設定によって実際に撮れる写真がわかる」ため設定の調整が上達しやすいと言えます。
ミラーレスのデメリット
続いてミラーレスカメラのデメリットですが、こちらに関しては時が経てば解消されるものばかりになります。まだ一眼レフと比べるとミラーレスカメラは歴史が浅いため、どうしても種類などのデメリットは発生してしまうんですよね。。
- レンズの種類が少ない
- フルサイズ対応機種が少ない
1.レンズの種類が少ない
現状、一眼と比べるとやはりレンズが少ないです。ただ、これからカメラを始めるという方には特に影響はない内容かと思います。単焦点レンズはある程度揃っており、望遠レンズも必要最低限はあるので、そこまで気にしなくて良いと思います。
ただ、一眼は安いレンズも多いため、「いろんなレンズを使い分けて撮りたい」 みたいなマニアックな撮り方をしたい方は一眼の方が良いとも言えます。
2.フルサイズ対応機種が少ない
フルサイズというのはカメラのセンサーサイズのことです。基本的にセンサーサイズは大きければ大きいほど綺麗な写真が撮れます。具体的にはセンサーサイズの大きなカメラのメリットは以下のようなものがあります。
- 暗闇に強い
- 広角撮影に強い
- ぼかしも綺麗に撮れる
といいことづくしのフルサイズですが、初心者の方でフルサイズのミラーレスを購入される方はほぼいないです。なのでそこまで影響も出ないかなと思っています。
なぜフルサイズを購入する初心者があまりいないかと言うと、、フルサイズのカメラって値段がめちゃめちゃ高いです。本体も、レンズも。
SONYがミラーレスのフルサイズ機種の力を入れているため、型落ちの製品は安くなってきていますが、本体は安くて10万以上、良いものだと100万程度まであります。
フルサイズのレンズも一本10万円以上するものが多いです。そのため、初心者の方でいきなりそこまでお金をかける人もあまりいません。ただ買える資金があるのであれば、今後も長く使っていけるものになるとは思うので買う価値はあります。
実際にAPS-Cとかフルサイズより下のカメラ使っているとフルサイズ機種欲しくなりますからね。。
おすすめのミラーレス機

ミラーレスが良いのは分かったけどその中だったらどれがいいんさ!って思う人が多いと思うので一つだけ挙げておきます。
値段は7万弱です。コスパ最強で名高い機種です。発売からそろそろ3年は経とうかという時期ですが、未だに人気があり過ぎて売り切れてたりします。発売当時から爆速のAF(オートフォーカス)が評判を呼んでいました。撮りたいと思った瞬間にシャッターを切ることができるので、子供やペットなどよく動く物に対しての撮影に定評があります。もちろん普通のブツ撮りや風景など静止しているものもSONYのセンサーなら綺麗に撮れます。
※他にもおすすめのミラーレスを以下の記事で紹介しています。
※メーカー別の特徴を踏まえてミラーレス機種の選び方を記載しているのが以下
まとめ ー比較結果ー
- ミラーレスは軽くて小さいため持ち歩きやすい
- EVFで実際に撮れる写真を確認できる
- 最新ミラーレスは一眼レフと同程度の画質で撮影できる
- 「フルサイズ欲しい/いろんなレンズ使いたい」以外の人はミラーレス一択
僕が初めて買ったカメラや今使っているカメラ・レンズは以下の記事を見てください。

実際にカメラを買ったらまずは使い方を簡単に覚えてみましょう。

本格的にカメラを始めようと思っている方はカメラの保管用に防湿庫も買っておくと良いです。

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以上、素敵なカメラライフを!